環境就職がわかる!・連載よみもの
えこわーくトリビア〜素晴らしき環境就職〜

第5回:「特別編〜やりたいことがわからなくなった〜」

執筆:エコ・リーグ キャリアサポート部長 小林功英

○「やりたいことが分からなくなった。」

就職活動も中盤を迎え、内定者が出てくる一方で、自分の進路の方向性を見失っている学生もいるのではないか。「大学院進学と、就職、どちらを選択するべきか分からない」、「色々とやりたい事はあるが、どれが本当にやりたいのか分からない」、「行きたい会社がなくなった」などなど・・・。

一つ一つの会社について、やりたいことを巡らせ、エントリーシートを書き、面接で想いを伝える。毎日、何度も携帯の画面を確認するが、一週間たっても、とうとう連絡がない。そういう思いを何度も味わう。志望していた業界・会社のコマがなくなったが止めるわけにもいかず、会社選びの基準が「ちょっとでも楽しそうな会社」になるものの、敗退。いつの間にか、始めた時には全然考えていなかった業界を受けている。疲れてきたが、某就職サイトから、これでもかと、流れてくる大量の情報メール・・・。

自分の興味は、何だったのか・・・・卒業するまでに就職が決まらないのではないか・・・じゃあ、いっそ、フリーターでもいいんじゃないか、と思い始める。でも、何となく、全く知らないような、小さな会社にエントリーするのもどうかと思う。

ああ、「やりたいことが分からなくなった」。

 ○会社選びの落とし穴

 さて、こんな心境の就活生も、少なからずいるのではないか。そんな方に、少しアドバイスをしたい。

 一、本当に「やりたいことが分からない」のか。

 正確に言えば、「やりたいことが分からない」のではなく、やりたかったことを「やりたかった企業でできなくなった」のだ。例えば、環境コンサルをやりたかったとする。知っている会社を一通り受けてみる。それで、残念ながら落ちてしまう。

 そうすると、「知っている会社に全て落ちる=やりたいことができなくなる」、と考えるわけだが、それは、果たして「やりたいことが分からなくなった」というのだろうか。ちょっと考えて欲しい。「やりたいことはある(=ここでは、環境コンサルがやりたい)」のではないだろうか。つまり、「知っている会社を一通り受け」てみて、全て落ちてしまっても、そこであきらめるには、まだ早い。知っている会社をもっと増やすように、調べてみるべきである。

 二、100個のチョコレート

私の経験上、多くの就活生は、様々な業界の「大手」を受けている。大手は、もちろん求人倍率が半端ではない。例えて言うなら、皆さんは大きなスーパーに並んだチョコレートだ。倍率が100倍ということは、消費者である「会社」は、100個のチョコレートから1つを選ぶ。残念ながら、大半はどれも同じような「売り文句」に見える。そして、選んでもらえなければ、前の会社で、何故選んでもらえなかったかを考えずに、再び競合の多い、1000個のうちの1つとして並ぼうとする。そのような就活を繰り返してはいないだろうか。

この場合、取るべき戦略は二つだ。一つは、「売り文句を替える」。ほかの999個は、絶対に使っていないような、「おっ」と思わせる、自分だけの「キャッチコピー」を使う。もう一つは、倍率が低い会社や、比較的小さな会社に「並ぶ」ことだ。

 三、思いつきやあこがれ。

 「知っている会社だけ」を受ける就活を繰り返していれば、自ずと限界が見えてくる。第一に、学生が知っている会社は、個人消費者向けにモノやサービスを売っている、大きな会社がほとんどという点。つまり、テレビや看板で見かける会社だ。そこに、多くの学生が流れ込むわけだ。

第二に、業界を渡り歩いても、「思いつき」や「あこがれ」だけであれば、しょせん選ばれない、ということだ。その場の思いつきやひらめきで仕事が決まるほど甘くはない。様々な業界や業種に目を向けることは重要なことだが、新しい分野を目指すのであれば、自己分析や業界研究を行った上での根拠がなければ、内定はもらえない。

 四、さて、会社の探し方。

 ポイントは、当初希望していた業界をあきらめない、ということだ。

 例えば、「○○業界」について、知っている会社が全てダメだったとする。しかし、「知っている会社」がダメだっただけである。希望業界について、googleなどでキーワードを細かく検索していけばもっと会社が見つかるし、実は関心のある業界と密接に関わっている業界、取引をしている会社が、実にたくさんあることに気付く。社会は網の目のように関連しあって成り立っている。

 例えば、第一志望だった大手の会社について、その会社と取引をしている全ての会社を調べてみてはどうだろうか。または、子会社・グループ会社を調べてみはどうだろうか。何百社と見つかるはずだ。その中に、面白そうな会社は絶対にあるはずである。

 五、最後に、あきらめないこと。

 最近の採用傾向は、「よい人材を採るまでじっくりと時間をかける」である。秋採用もあるし、3月のギリギリまで、多くの企業が採用活動をしている。つまり、あきらめなければ、最後までチャンスはあるのだ。この4月で友達が内定をもらったから、といっても、あせる必要はないのだ。まずは、「知っている企業」の数をどんどん増やすことだ。最初に興味のあった業界をあきらめずに、深堀して調べることだ。そして、選んだ業界については、覚悟を決めることだ。

 考えて欲しい。実質2月から多くのエントリー等が始まり、来年の2月くらいが終了と考えるなら、この6月は、全体のうちの、「中盤の前半」と言ったところだ。物語で言うなら、起承転結の「承」である。まだ、先は長い。

 是非、あきらめずに、幅広い視野を持って頑張って欲しい。私たち、エコ・リーグキャリアサポート部も全力を持って支援したいと思う。


第1回:「環境部のお仕事をしてみる。」

第2回:「シンクタンクのお仕事をしてみる。」

第3回:「コンサルティングのお仕事をしてみる。」(上)

第4回:「コンサルティングのお仕事をしてみる。」(下)

第5回:「特別編〜やりたいことが分からなくなった〜」

第6回:「環境教育のお仕事をしてみる。」

第7回:「女性環境起業家にインタビュー」

第8回:「環境省のお仕事をしてみる。」

第9回:「環境就職の「不安」を考える。」

第10回:「即戦力とは何かを考える。」

第11回:「専門知識は重要か?」

第12回:「農業のお仕事をしてみる」 NEW!

第13回:「就職活動の棚卸し」 NEW!

 

*この記事は、青年環境NPOエコ・リーグ(全国青年環境連盟)の機関紙「ECOLEAGUER」に連載されているものです。



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