環境就職がわかる!・連載よみもの
えこわーくトリビア〜素晴らしき環境就職〜

第4回:「コンサルティングのお仕事をしてみる。」(下)

執筆:エコ・リーグ キャリアサポート部長 小林功英

■自治体などから委託されるコンサルタント

前回では、主にISOコンサルティングの仕事のリアリティに迫ってみた。

今回は「環境コンサルタント」でも、国や自治体などを対象としたコンサルティングを紹介する。ISOコンサルティングとどこが違うかと言えば、簡単に言えば、行政が「こんなことをしたい」と出した案件に対して、「どうやったら具体的にそれができるか」を、付加価値をつけて提案をすることである。例えば、自治体から「環境学習」についての依頼があれば、環境学習の方針をどうするのかを提案し、色々な業者とネットワークを組んで実行していく。総研等のシンクタンクに近いが、「より住民や現場に近いところで仕事をしている(建設コンサルタント)」とも言える。ただし現状では、大気のシミュレーションをやったり、データを出したりと、行政の下請け的な仕事も多い。

また、「環境アセスメント」の案件であれば、まず、現地調査をして環境・生態系にどういう影響があるのかを取りまとめて予測評価をする。その後委員会を開いて、その評価に対する意見をもらい、報告書を作って情報公開をして、意見を募集。最後に最終報告書を作成し直すという流れとなる。また、事業の後に、どれだけ効果が発揮されているのかのモニタリング調査もある。ただ、最近はインフラ整備が終わり公共事業も必要ないという世論もあって、全体枠の予算が減ってきているという。

■どのような作業をしているのか

 クライアントから依頼を受けると、関わっているプロジェクトにもよるが、基本的に3人程度のプロジェクトになって仕事を進めていく。忙しい時期は、納期が近い1〜3月。そのときには、泊まりもあるし、土日も出勤することも多い。

 ある環境コンサルタントによると、普段行っている作業としては、「まず、パソコンを使った情報収集に資料作成。本、ネット、論文、ヒアリング、イベント参加、講演会などで情報を集めます。打ち合わせも2日に一度くらいの時もあり、関係する色々な分野の人たちの意見をまとめ、コーディネートしていきます」。作業の中では、ルーティンはほぼゼロで、常に創造性のあることを求められる。そういう意味では、頭を使って新しいことを考える、今までにないモノを考えることが好きな人に向いているかもしれない。

環境アセスメントの場合は、コンサルタントは、自治体から直接依頼を受ける「元請け」に当たる会社であることが多い。「この業界は階層構造になっていて、現場での調査は、更に専門の会社に発注してしまいます。だから「元請け」では、クライアントや事業者との調整が主な仕事で、クライアントから要望を聞いたり、調査会社との日程調整を行ったり、委員会を開催する準備などを行います(建設コンサルタント)」。

■で、気になる採用は

採用は、主に理系の大学院生である。理由は、「科学的なデータ等客観的な現象から、モノを論理的に見ることができる(環境コンサルタント)」から。また、「人間関係をスムーズに進めるためのやり取りが重要だから、人と話をすることも多い」ので、相手をしっかりと納得させるためのプレゼン力も必要だ。

環境アセスメントの会社にいる先輩にアドバイスを求めた。「学生時代は、現場に行って欲しい。頭で考えても分からないことあるから、色々足を突っ込んで現場を見て感じる力を養うことが大事だと思う。何か自分がやろうと思っている現場に行き、感覚を養うことが大事です。時間があるときに現場に出たほうがあとあと役に立ちます」とのこと。

もちろん、「コンサル」といっても、さまざま。ただ単に、「環境コンサルになりたい」というのではなく、誰の、どのような課題を解決したいのか、それを現場で見てみてはどうだろうか。


第1回:「環境部のお仕事をしてみる。」

第2回:「シンクタンクのお仕事をしてみる。」

第3回:「コンサルティングのお仕事をしてみる。」(上)

第4回:「コンサルティングのお仕事をしてみる。」(下)

第5回:「特別編〜やりたいことが分からなくなった〜」

第6回:「環境教育のお仕事をしてみる。」

第7回:「女性環境起業家にインタビュー」

第8回:「環境省のお仕事をしてみる。」

第9回:「環境就職の「不安」を考える。」

第10回:「即戦力とは何かを考える。」

第11回:「専門知識は重要か?」

第12回:「農業のお仕事をしてみる」 NEW!

第13回:「就職活動の棚卸し」 NEW!

 

*この記事は、青年環境NPOエコ・リーグ(全国青年環境連盟)の機関紙「ECOLEAGUER」に連載されているものです。



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